看護師免許を持っている人であれば誰でも、学生として病院実習を行った経験があるでしょう。そして、ほとんどの看護学生が口をそろえて言うことは、学生指導の看護師の態度です。
一晩寝ずに考えて提出した看護計画に対しては担当看護師に大きなダメ出しをされ、一生懸命考えた行動計画は完全否定され、朝から涙目の学生もよくいます。
病棟看護師は忙しく、学生の面倒まで見ていられないという理由もよくわかります。しかし、あまりにも学生に対する態度が悪い看護師もいかがなものでしょうか。
看護師として、学生を指導していく上で大切なポイントがいくつかあります。
それは、飴と鞭を使い分けるということです。
かつては看護学生だった自分自身が経験したように、厳しいことを言われてしまったら、やる気がなくなってしまうこともたくさんあります。
看護学生のみならず、ゆとり教育で育った今の学生は、人に怒られるという経験をしている人が少ないため、厳しい言葉を言われて実習に来なくなってしまう学生もいます。
そんなことでは看護師の仕事は務まらないという意見もありますが、実際にそのような学生は多くなってきているのです。
だからといって、ただ褒めるだけでは学生は成長しません。
そこで大切になってくるのが、指導の際にまず一言、褒めることです。どんなに修正点の多い看護計画であろうと、どこか一点は褒めてあげるようにします。その次に修正すべき点を指摘していくのです。
指摘する時のポイントとしては、学生が立ててきた看護計画を単に否定するのではなく、なぜ修正する必要があるのか、根拠を交えて的確に指導していきます。
もちろん、答えを出すのは学生ですから、答えを出す一歩手前でアドバイスを終了することも大切です。
忙しい看護業務の中で、学生を指導していくことは時に煩わしいことかもしれません。しかし、質の高い未来の看護師を育成していくことも、今の看護師の大切な役割の一つでもあるのです。
学生を指導できるくらいの余裕があると、看護師としてやっと一人前になったと言えるのかもしれませんね。
今日の部屋持ち:ナミ