看護師のお悩みとお仕事的コラム

臨床経験を後悔している中堅ナースへ

看護師という職業を続けていれば、いつしか中堅看護師と呼ばれることになります。ある程度の経験を積んだ看護師がそう呼ばれ、後続の後輩の育成に関わることになります。多くの病院が今でも実践しているプリセプター制度は、経験を積んだ中堅看護師が若手を育成する制度です。

そのため、中堅看護師は自信をもって後輩の育成を行なう必要があります。ただ、一括りに中堅看護師と言っても経験や看護観、心情など各々で異なるものです。心情の面で大きく分けると、だいたい2種に分かれます。

一つは今までの職場での経験が自分自身の看護師としての自信に繋がり、前向きに仕事に打ち込むことが出来る看護師。もう一人が、逆に自分の仕事や経験に対して疑問や後悔などを持ち、すっきりと仕事をする事が出来ない看護師。

両者とも中堅看護師と言われる年代に多いですが、前者はそのままに自信を持って自分の経験を活かして後輩の育成をすればいいでしょう。しかし、問題なのは後者です。

自分のこれまでの仕事に疑問や後悔がある場合、それは看護観や表情など様々な部分で表れることになります。教育をされる後輩としても、自信のない先輩の言葉は説得力に欠けるため理解出来ない場面が多くなります。これまでの経験に自信のない中堅看護師は、まずは自分自身と向き合う事が必要になります。

何に対し悩み、何に対して後悔をしているのか。それらをはっきりとさせ、自分自身の心の中を整理しなければ前に進むことは難しいでしょう。看護師である私自身の個人的な見解としては、看護師は離職率の高い職業であることを考えても、中堅看護師と呼ばれるまで経験を積んできたことに大きな意味があると思っています。

長らく看護師を続けることがどれほどに大変であるのかと言うのは、中堅看護師自身がよく知るところでしょう。看護師として、何に対して誇りを持って仕事をすればいいのかと悩むのであれば、命を預かり患者のために働く看護師という職業を長く続けているという事実を持って誇りとすればいいのです。もし経験が足りないと思えば、貪欲に取り組めばいいだけの話です。

やりたいことをやるのに、いつからはじめても遅いということはまったくありません。後悔ばかりしていては、時間だけが虚しく過ぎていってしまいます。今後の看護界を背負う後輩のために、そして何より自分の未来のために、考え方を前向きにしてほしいものです。

今日の部屋持ち:いずみん

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