看護師は、一昔前には看護婦と呼ばれている時期もあったこともあり、今もなお女性の割合が高い職業です。
最近では、男性看護師も増えてきたとは言われていますが、いまだ看護師の9割は女性だと言われます。
あるデータによりますと、看護師のうち男性看護師の割合は全国で約6%、つまり残りの94%は女性看護師ということになり、その差は歴然としています。
ですから職場に配属された際、その部署に男性看護師が1人か2人、ということになってしまうのは当然のことと言えます。
3~4人いたとしても、シフトで分けられてしまうことが考えられますから、部署に何人男性看護師がいようが、その勤務帯には1人だけということは大いにありえます。
このように、今もって女性の比率が高い看護師の世界で、男性看護師は様々な悩みを抱えています。
まず、男性看護師ならではの悩みを、感じた時に共有できない点です。
女性の患者さんに介助を断られて凹むこともあります。
女性看護師に力仕事のときに呼び出されてばかりで、自分の業務が滞ることだってあるでしょう。
そうしたとき、男性看護師は誰にもその気持ちを話すことができません。
さらには、女性看護師と同じ空間で休憩を取らないといけないことがほとんどです。
看護師の休憩室は狭いことも多く、数人の女性が寄れば、そこは女子会のようになってしまいます。
男性看護師は、その輪の中には入ってはいけません。
また、男性看護師が無視されたりイジメに遭ったりと、職場で孤立することも多くあります。
そんな悩める男性看護師の駆け込み寺として「全国男性看護師会」が発足しました。
三重県津市で開催された発足会では男性看護師はもちろん、看護師を志望する男子学生ら50名が参加し、男性看護師の問題点について活発な討論が行われました。
働きやすい職場にするには、男性看護師の認知度を上げて、給与面をもっと安定させるべき、などの多くの意見が聞かれました。
この男性看護師会はもともと、三重県内だけで活動していたのですが、全国の男性看護師が多くの悩みを抱えている現状を知ったことで、全国展開することにしたのです。
数の少ない男性看護師が抱える悩みを少しでも共有したり解消したりしていきたい、そんな男性看護師のための駆け込み寺的な「全国男性看護師会」。
男性看護師のための支援、男子の看護学生の支援、研究活動や相互交流、こういった柱を設けて、精力的に活動しています。
もし、今、悩んでいる男性看護師の方はまずは、ホームページを見てみることをオススメします。
きっと、悩みを解決する糸口がつかめるはずです。
今日の部屋持ち:いずみん