看護師は仕事を続けている限り、何度も何度も患者さんの採血を行います。
多くの場合は問題なく終わるのですが、たまに採血部位に内出血を起きてしまうことがあります。
その程度にもいろいろあって、採血した部位を中心に僅かな内出血であることもありますが、紫色に大きく広がる内出血もあります。
大きければ大きいほど吸収に時間がかかり、中には1ヶ月近くかかる患者さんもいます。
患者さんに内出血をさせてしまった場合、看護師としては患者さんが納得する対応をしたいものです。
内出血をさせた時点で、患者さんの多くは心の中で「下手な看護師に当たってしまった…」なんて考えているものです。
それに輪をかけて、変な対応をすれば患者さんに怒られてしまうことは間違いないでしょう。
では、そんなときのベストな対応について考えていきましょう。
まず、絶対言ってはならない言葉というものがあります。
それは「そのうち治るので大丈夫ですよ」とか、「内出血しやすい人っているんですよね」というような言葉です。
これは、内出血したのは仕方ないから治るまで待とうと言っていたり、内出血したのは患者さんの体質のせいだと言っていたりするのと同じです。
こんなことを言われたら、誰でも嫌な気持ちになってしまいます。
看護師は、あくまでも医療の専門的知識を有したプロです。
内出血してしまった患者さんの気持ちを察して、あくまでも専門家として安心させるために説明を行うべきです。
ベストな対応としては「採血後の圧迫がうまくいかなかったのかもしれませんね。2週間から長くても1ヶ月で徐々に黄色くなって吸収されていきますので大丈夫です。
万が一、痛みを伴うようでもすぐに収まりますから、そのときだけ冷やすなどして様子を見てくださいね」というような言葉かけです。
なぜ内出血が起きたのか、今後どうなるのか、なくなるまでの明確な期間、痛んだときの対応、すべて網羅しています。
なお、内出血を予防するには採血をした後に、採血部位にアルコール綿を当て指の腹を使って皮膚と血管の両方の穿刺部位をしっかり押さえることです。
皮膚の穿刺部位と血管の穿刺部位は、少しずれていることがほとんどなので、それを意識しておくことが大切です。
今日の部屋持ち:いずみん