朝日新聞は、12月14日に医師同士のコミュニケーションが医療事故につながったということを記事としています。
今から8年前のことになりますが、心臓の手術ミスで70歳代の女性が脳に重大な障害を負ったとのことです。
その原因は、手術中に人工心肺を使用している中で、脳への血流が減少したことによるものだと発表されました。またそのとき、麻酔科医は気づいていたものの、執刀医に伝えなかったとして、事故が起きたということです。
医療技術が進歩していく中で、医療事故は途絶えません。
その理由の一つに、医療は人間が展開していることが挙げられることでしょう。つまり、機械的なものではなく、人的なものから医療事故につながるということです。今回は、医師同士のコミュニケーションということでしたが、医療従事者同士のコミュニケーションは他にも多く顕在しています。
どの医療従事者も、多忙な毎日を送っていることでしょう。その中で、医療従事者同士のコミュニケーションが乏しくなっているような気がします。
患者さんへ医療を提供する上では、患者さんへの温かい視点はとても大切ですが、その医療をチームで動かしている医療従事者同士への視点も大切ですよね。おそらくですが、人間関係が悪いという職場は、患者さんに提供する医療の質も悪いのではないでしょうか。
気軽に話せるスタンスや後輩でも相手を敬うなどといった配慮はとても大切です。医療界の中では、今回の事故が物語るように報告や連絡、相談というものは必須です。医療界は、たったその一言の報告があるかないかで、患者さんの今後が左右されるとまでいきます。
とても大変な世界ですよね。
しかしながら、これが現実ですから、目を背けることはできません。一人ひとりの医療従事者が患者さんのためを思うのであれば、スタッフ同士の人間関係を見直していく必要があるでしょう。
今後はこのような医療事故がないように、今一度、報告と連絡、相談の意味を心にとめなければいけません。
今日の部屋持ち:ビスト