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脳腫瘍摘出の新しい方法が開発されたという明るいニュース

医療ニュースは、医療事故やミスなどの悪い話もあれば、新薬などの開発によって未来が開けるような嬉しいニュースもありますよね。今回は、医療は日々進歩しているという言葉にふさわしいニュースです。

それは、脳腫瘍摘出の新しい方法が開発されたということです。

脳腫瘍の手術といえば、脳神経外科の専門的な手術になります。脳の手術は、胃癌や腸閉塞、あるいは子宮がんなどのお腹をきる手術とは大きく異なります。特に脳は、人間の意思をつかさどる大切な部位ですので、頭蓋骨という骨で守られているということなんですね。

しかしながら、骨で守られている分、骨の中にある脳を手術するために、骨を削って穴を掘っては、その部分の骨を外さなければなりません。つまり、開頭術を行うということは、患者さんに高い侵襲を加えてしまうということになります。

そこで、今回、登場したのは、耳の後ろの骨を削って切開し、脳の深い部分の腫瘍を摘出する新しい方法です。これは、10年後の再発率を15%におさえられることや安全で低侵襲の手術として期待されています。

この方法が開発される前の背景について、脳の深い部分の腫瘍は、失明や認知の低下が起こる可能性があり、また視神経や動脈を傷つけてしまう危険性から、全摘出を断念し、再発の恐れがあったとの事です。そのため、耳の後ろからアプローチすることによって、それらのリスクを最小限することが可能となります。

脳腫瘍は、年間で約2万5000人の方から見つかるそうです。今回の画期的な方法を用いれば、数多くの患者さんの侵襲、あるいは手術におけるリスクを軽減することができるでしょう。

もちろん、今後、この手術方法が普及すれば、術後の回復が有効的に行えたり、またご家族の不安をも軽減することが期待できます。また看護を行う上でも、低侵 襲の手術から積極的に関わりをもち、リハビリテーションへの移行が可能となります。

また経営上でも在院日数の短縮につながり、病院評価や収益にも関係して くるのではないでしょうか。

今日の部屋持ち:ビスト

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