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アベノミクスで医療の質は上がる?低下する?

安倍政権になってから、打ち出されたアベノミクス。

一時期は株価が高騰するなどの大反響を呼んだ政策ですが、全ての業界でいい影響があった、あるいはあると言うわけではないようです。このアベノミクスの影響で大きく困惑している業界の一つが医療業界になります。

アベノミクスによって打ち出された政策の一つに診療報酬の引き上げ、消費税の増税と言うものがありますが、そのうちの診療報酬の引き上げに関しては据え置きとなり、消費税は引き上げと言う結果になってしまいました。

何が困るの?と思われる方もいるかもしれませんが、医療業界にとっては死活問題になります。

病院経営と言うのは診療報酬という利益によって賄われており、診療報酬がなければ病院の運営をすることは出来ません。消費税はあらゆる購入などに際してかかる税であり、例えば手術に必要な機材、機器、消耗品など全てにかかってくるものです。

滅菌という面で最も気をつけなければならない病院は、特に1回使って捨ててしまうディスポーザブルタイプの消耗品が多く、注射器などもそのひとつです。日々消費される消耗品は常に仕入れる必要があり、そこにかかる消費税も軽いものではありません。

診療報酬が引き上げになるのであれば、消費税の引き上げに関しても受け入れることは出来るでしょう。しかし、赤字経営の医療機関が多い現在、診療報酬引き上げを据え置きとして消費税の引き上げは、もはや経営が出来るか否かという瀬戸際の問題となっています。

この問題でしわ寄せを受けるのが、現場で働く看護師になります。

自分たちの給料に直結する問題でもありますから、いくら頑張っても給料は上がらない、ともすればリストラや減給と言った状況になると言う心配もあり、アベノミクスのために仕事への意欲もそがれてしまっている状態です。

私の周りの医療関係者の間でもアベノミクスによる増税、診療報酬据え置きの問題は議論の種になっています。

国全体を考えれば必要なものかもしれませんが、その末端で働く現場職員の事を考え、今後の話し合いを切望すると言うのが看護師の総意だと言って間違いないでしょう。

今日の部屋持ち:いずみん

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