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看護師不足解消のネックは?

看護師不足は医療業界全体が抱える大きな問題の一つです。

現場で働く看護師が不足していると言う事は、医療現場での治療の遅れや介助の不足を意味します。昔から看護師の人手不足は問題とされてきていますが、少子高齢化社会と言われる時代に入ったことで、その問題は更に大きな問題となり、もはや一刻の猶予もない切迫した状態にまで追い込まれているのが現状です。

この問題を解決するため、厚生労働省は結婚や妊娠などを期に退職した潜在看護師の存在をデータベース化することを試みていますが、今をもって現実化されていません。

看護師不足の一因となっているのは、現場で働く看護師における女性の割合の多さにあるともいえます。古くから看護師は女性の仕事と言われるように女性が非常に多く、近年、ようやく男性看護師が増えてきている状態です。

女性の場合、日本の風潮もあってか、結婚をした場合に退職する女性は今尚多く、妊娠などの場合には業務を続けることすら困難になることもあります。そのため、結婚、妊娠を期に退職し、ある程度落ち着いた頃に復職を検討する看護師も多くいます。

しかし、一時的にせよ、看護師が減少することに違いはなく、こうした問題が看護師不足に拍車をかけている理由でもあります。

また、潜在看護師が看護師として復職を躊躇する理由として挙げられるのが、子育ての問題にあります。

育児をしながら変則的なシフト勤務を続けることは簡単なことではなく、勤務中に子供に異変が起こった場合などに即座に対応することが出来る環境が必要になります。

毎年、看護師不足解消の為の説明会が行なわれていますが、全国の自治体や医療機関などで育児をしながら働く看護師を支援する何らかの制度や福利厚生が必要であると考えます。

例えば、病院内に託児所を設置するなどは大きな育児支援の一つです。

すでに実施している病院も数多くありますが、まだまだ不足しているのも事実です。自治体では働く看護師を含む、育児をしながら働く女性のための託児所や育児支援などをする事で、育児に対する不安を取り除き、看護師不足を解消することも出来るでしょう。

現実問題として、一刻の猶予もないと言う状況にあるのが、現在の看護師不足の現状です。この問題を解決するためには、現場で働く看護師、とりわけ女性看護師が働きやすい環境を整えることが急務であると言えます。男

性看護師が増加し、女性看護師との割合も均等になっていくことが予測されますが、それでも女性看護師がいなくなると言うわけではありません。

経験者からの意見としても、働きながら育児をすることの大変さは身に染みています。職場や地域自治体の協力があれば、潜在看護師の復職も現実的なものとなるはずです。

今日の部屋持ち:いずみん

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