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世界に見るモバイルヘルスの最新事情

医療業界での迅速な情報のやり取りにモバイル端末の活用が急がれています。世界的に見ても、モバイルを利用した医療は注目を集めており、「モバイルヘルス」として世界中の医療機関で導入が行なわれています。

IPADやスマホを活用したモバイルヘルスは医療機関の中でも特に注目を集めている話題の一つで、活用することが出来れば医療は大きく前進するとも言われています。理由の一つは、高精細な画像が多い検査結果などを高速回線を使って素早くやり取りすることが挙げられます。

レントゲン写真やCTの画像など検査には様々な画像が必要になります。

その画像を精密に、確実に配信するためには相応の性能を持ったPCが必要であると言われていましたが、技術の進歩によって高性能のデバイスの小型化が可能になり、IPADなどでの受診、閲覧が可能になりました。

また、医療における情報の共有化に一役買っているのが、クラウドサービスになります。様々な情報を共有することで、治療における情報の共有化が進み、効率的な治療が可能になります。

しかし、問題がないと言うわけではありません。

先進国と言われる国と新興国と言われる国とでは、モバイルヘルスに対する期待は異なります。先進国の場合、高齢化社会が進むことで慢性的な疾患を抱える患者が増え、結果、医師の人材不足などが大きな問題となっており、治療、診察の効率化を目的としてモバイルヘルスへの期待を寄せている背景がありますが、新興国の場合には少々事情が異なります。

新興国の場合、国自体のインフラが整っていない、国民の生活レベル自体が高くないと言う事もあって、自宅から病院まで数時間、場合によっては数日かかると言うケースもあります。そのため、新興国の場合には迅速な医療の提供と言うことが必要になり、医療体制の整備のためにもモバイルヘルスでの効率的な診察や治療が期待されています。

日本でもモバイルヘルスを取り入れている医療機関は多いですが、活用するためには、医師や看護師の意識の向上も不可欠になります。比較的近いニュースでは、看護師による情報の漏洩と言うような事もありました。

ツイッターやブログと言ったSNSを気軽に利用することが出来る反面、医療従事者として重要な秘匿性に関しての意識の低下が懸念されています。

医療の効率化は非常に大切ですが、それを扱う人間自体の意識が伴わなければ、高い性能を持つモバイルヘルスも無用の長物と化してしまう可能性があります。

今日の部屋持ち:いずみん

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