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訪問看護コールセンターへ看護師の電話が多い理由とは?

高齢者社会と言われる現代、病院だけではなく自宅で療養している方は非常に多くいます。中には自立的な生活が困難と言う方も少なくはなく、家族の手を借りて生活を送っている方も少なくはありません。

地域医療の一環でもある訪問介護サービスを展開している自治体や医療機関も多く、それらの活躍もあって、家族の負担、要介護者の負担も軽いものになります。

地域の住人のために地域医療機関との連携で行なわれる訪問看護ですが、設置されている訪問看護コールセンターへの電話相談は連日多くの電話が鳴り響きます。群馬県前橋市にある訪問看護コールセンターは設置から2年が経過しましたが、相談は200件以上を数えています。

しかし、驚くのは、そのコールセンターへの連絡の数ではなく、コールセンターへ連絡をしてきた相手にあります。家族や本人による看護に関する相談だけではなく、その半数以上が訪問看護を行なっている看護師自身による相談であったと言うのです。

何故看護師が訪問看護のコールセンターへ相談をするのか。

これには複雑化した医療の問題が関係しています。医療と言うのは無償で行なわれるものではなく、診療報酬という収入があって看護師の派遣などを行なう事が出来るようになります。

しかし、その診療報酬は2年に一度改正されるなど頻繁な変更が行なわれるもので、そのたびに現場で働く医師や看護師、事務員などが混乱をすることになります。

前橋のコールセンターへの相談件数のうち、半数が看護師からの相談と言うのも、この診療報酬に関するもので、訪問看護に関する制度の確認など現実的に看護をするために必要な制度の確認などに終始します。

制度の変更などは、新しい時代に沿ったものが必要になり、常に進歩していく医療の業界には必要な事かもしれません。しかし、そのたびに現場が混乱をすることになると言うのも、また事実です。

コールセンターのような外部を利用すると言うのも悪くはありませんが、それらを提供する病院や自治体がきちんと対応し、末端の看護師にまで変更などの通達を徹底することで、現場の混乱を最小限に抑える事が出来るはずではないでしょうか。

今日の部屋持ち:いずみん

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