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妊娠・出産包括支援モデル事業と看護師の職場

妊娠・出産包括支援モデル事業が、今年度からはじまりました。

これは、核家族化が進んだ現代において、妊娠・出産・育児というライフステージで孤立しやすくなってしまった母親やその家族に対するサポートをメインとする国家事業になります。

2015年から本格的に始動する予定ですが、この事業で看護師の経験を活かせる場所があるので紹介します。

まず、この妊娠・出産包括支援モデル事業は虐待につながりやすい家庭をメインに子育ての悩みを解消させるため、妊娠から産後、そして育児と切れ目なく妊産婦と家族を支えることが目的の事業になります。

2011年度に心中以外の虐待死した子どものうち、0歳は約43%とほぼ半数を占めることが、厚生労働省の発表で明らかになりました。

そのうち、約40%は望まない妊娠による遺棄などで、生後十日以内に死亡していることも分かりました。

こういった実態を受けて、本年度から母子保健コーディネーターを設置するなどして、上記の事業が展開されることになり、既に30もの市町村が参加する予定です。

この事業では、官民が連携してサポートを行っていく必要があるのですが、妊娠・出産のサポートは主に助産師や保健師が行っていくもと考えられます。

看護師が関わっていくのは、その先の育児支援の部分です。

昨今では、様々な都市に育児相談のためのサロンなどが設けられていますが、そういったサービスを看護師が経験を生かして展開することが出来ます。

名張市で活躍しているチャイルドパートナーは看護師や元看護師がメインとなり、出産したばかり、あるいは乳幼児を持つ母親に対し、その配偶者の有無や就労状況などによって、個々のサポートプランを作成しています。

育児不安を感じやすいとされる産後2週間で全戸の訪問を行い、現状把握のために面談などを行っています。

気軽に利用できる相談の場を設けることで、母親たちから頼りにされる存在となっています。

もし、看護師でこの事業に興味があるなら、地元の市区町村役場に問い合わせてみてください。

特に、育児経験があってブランクのある潜在看護師にはオススメの職場になりえるかもしれません。

今日の部屋持ち:いずみん

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