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デジタルヘルスの現状と看護師の在り方

スマートフォンが市民権を得て久しいですが、スマホの普及とともに爆発的に増え始めたのがスマホアプリです。

スマホアプリと聞くと、スマホ用のゲームが主だったものじゃないかと考える人もいるかもしれませんが、私たちの生活に役立つ多種多様なアプリがあり医療の分野にも役立つそれが目白押しです。

そしてその中で、このところ注目されているのが母子手帳アプリと電子お薬手帳です。

自分のスマートホンにインストールして起動させることで、様々な情報を得ることが出来るだけでなく、自宅にいながら病院や薬局と情報を共有することが出来るアプリが登場しています。

アプリ版「妊婦手帳」

まず、これまでの母子手帳の役割を果たすアプリ、「妊婦手帳」が開発されました。

妊婦というのは、特に初産の場合には何から何まで不安なものです。ちょっとした体の変化もそうですが、いつものことを今まで通りに行って良いのか、いつも食べているものがお腹の赤ちゃんに悪影響になってしまわないか、そんな些細なことでも心配の種になってしまいます。

ですが、この母子手帳アプリを開けばそんな疑問に答えてくれるコンテンツがあったり、また、現在の妊娠週数だけでなく、胎児の状態や病院からのお知らせなどを確認することが出来たりします。

利用した妊婦の60%が不安が軽減したとしていることから、ちょっとした不安が即座に解決できる、情報を得ることで安心できる、ということがいかに大切であることがよく分かります。

この「妊婦手帳」、妊婦の生活に役立つと判断されたため、実際に事業が展開されており全国で5万件以上もダウンロードをされています。

今後、母子手帳はこれまでの冊子に変わって、アプリが主流になるのかもしれません。

アプリ版「お薬手帳」

次に電子お薬手帳ですが、これは薬局で患者さんが薬をもらうときに一緒にもらっているお薬手帳のアプリ版です。

これまでのお薬手帳は、紙製の冊子で患者さんが身長や体重、既往歴・アレルギー・これまでに起こした副作用などの、患者さんの情報を書き込むことができるようになっています。

これによって、薬局では患者さんの薬の飲み合わせなどを確認できるし、診察のときに医師に見せれば、その患者さんに適した助言がもらえるという利点があります。

しかしながら、お薬手帳はほとんどの患者さんに活用されていないのが現状で、忘れたりなくしたりしやすいのは大きな欠点でした。

その点、電子お薬手帳ならスマホにダウンロードして使いますから、まずなくすことはほとんどありません。服用時間を知らせるアラーム機能があるので、飲み忘れを防ぐことが出来ます。

さらには、病院でもらった処方箋をカメラで撮影して、薬局に送っておくことで待ち時間なしで薬をもらえるという機能を備えたアプリも出てきました。

デジタルヘルスの発達が加速するのでは?

今後、医療の世界にこのような患者目線のデジタルヘルスがどんどん進出してくるのは間違いありません。

看護師はこの先、こういったデジタルヘルスの情報も取り入れ熟知しておく必要があるでしょう。

そして、病院等で患者さん向けに取り組むことになったアプリなどは、その趣旨から使い方など、しっかり説明できるようにしておいた方がいいですね!

このような流れが、患者さんのQOLを上昇させることにつながって行くことは間違いないからです。

今日の部屋持ち:いずみん

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