看護師のお悩みとお仕事的コラム

採血の時の気分不快の正しい対処法

採血に際して気分を悪くする患者は意外に多いものです。採血でオーダーされる量では肉体的に問題が起こるという事はないはずですが、それでも気分を悪くしてしまう方がいるのが現状です。

これは、針で刺されると言う心的ストレスが原因だとされています。つまり、患者の恐怖心に起因するものですが、正しく対処しなければ思いもよらない自体を招く結果にもなりかねないため、採血の際には細心の注意を払って対処しなければなりません。

恐怖心からのストレスが気分不快につながる理由は、このストレスによって迷走神経が刺激された結果、心拍数の低下や血管の拡張が起こることによります。それにより、体内の血液循環量が低下して血圧低下や顔面蒼白などの症状が起こることになります。

これを緩和するためには、まず迷走神経反射などに関する説明を採血実施前に説明をする事が必要です。説明を受けることで不安感を和らげることが出来、症状の抑制につながります。その上で、採血中や採血前後の呼吸状態や緊張状態をしっかりと観察をする事が必要になります。

仮に十分な説明や観察を行なっていながらも症状が現れてしまった場合、患者を臥位にして足を上げ、楽な姿勢を取ってもらうなどの対応を速やかに行います。

採血の際に気分を悪くした患者への対処として最も悪い例としては、自分で対応することが出来ないと判断をして、担当医や先輩看護師を呼びに行くなど、患者を残してその場を離れることです。その場を離れてしまうと、気分が悪い患者が不安になってしまうだけでなく、患者が意識を失って転倒したり転落したりしても対処することができません。患者からは、絶対に目を離さないようにしましょう。

採血時の患者の気分不快に対しては、しっかりと対策を取って適切に対処することが出来れば、新人看護師であっても十分に対応することが出来ます。異常を来した患者から目を離さず、しっかりと観察して向き合う事で患者の不安を和らげ、最悪を防ぐことが出来るようになるでしょう。

今日の部屋持ち:onoi

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