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東日本大震災の影響は看護師の離職に影響しているというアンケート調査

東日本大震災から早3年。
私自身も震災の被害を受けた病院で働いていた看護師の一人です。

当時はフロアの天井が落ちたり、物品棚の医療品が無残に床に落下したり、病棟の廊下にひびが入ったことなど、今でも鮮明に脳裏に焼き付いています。

もちろんその時は、看護師一人一人が患者さんを守る一心で行動し、片腕を負傷した看護師もいました。震災による影響は今も看護師として働いている方々の胸に刻まれ、現在では看護師の離職に対する意識にも影響していることが明らかとなっています。

読売新聞の記事では、「東日本大震災で被災した看護師たちの離職意識」をテーマに、福島県立医科大付属病院の看護師ら500人以上にアンケート調査を行った研究結果が載せられています。

その内容として、震災後に仕事を辞めたいと考えた人は45%であり、多くが高いプロ意識で仕事に励む一方、子どもへの放射線の影響や生活に不安を感じていたことがわかりました。

また放射線の人体影響について知識がある看護師は2割以下にとどまることも明らかとなっています。

震災の影響は看護師への離職意識を残し、またその影響によって看護師の放射線に関する知識の乏しさを浮き彫りにしました。しかし今回の震災によって、看護師として働きたいと芽生えた方々も多くいますし、放射線に関する専門性を高めたいと考えている看護師も多くいます。

現在、大学院へのキャリアアップとして放射線看護専門看護師コースとなる高度実践に関連した特殊な分野があります。新人看護師や中堅看護師で働き、放射線に関する知識や看護を高いレベルで学びたい方はぜひおすすめしたいところですね。

これからの時代は看護もさらに細分化され、また専門性も高く求められます。そのため未来の看護に期待されるのは、現在の若い層の看護師です。

今回の新聞記事に関しても震災が動機となった著者の方ですから、新人や中堅の看護師に何かと多い葛藤やジレンマを看護の質へと結んでいくことは大切ですね。

今日の部屋持ち:ビスト

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