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子どもの手術で医療ミスがあったというニュースで思うこと

人間は間違いをおかす生きものです。これは誰もがご存知のことですよね。今まで生きてきて、間違いが一つもなかったということは、あり得ないでしょう。もちろん、医療従事者も人間ですから、間違いをします。

しかしながら、医療従事者は人の命や死に接触する職業であり、対象の人生の極面であるイベントに多く立ち会うために、間違いが許されない状況にあります。

今回、子どもの手術で医療ミスが起こりました。

子どもの手術は、基本的に「じげ」と略される、いわゆる小児外科が担当します。医療ミスの内容は、胆道の疾患がある子どもに対して、胆道の再建を行う際に、腸管を逆向きにつないだということです。本来であれば、急性期から回復期に移行する上で、徐々に症状が改善されてくるはずなのですが、それが認められなかったとの事です。

手術はラパロ下、いわゆる腹腔鏡下といって、お腹をきる手術ではなく、お腹に穴をあけ、低侵襲で行われました。しかしながら、腹腔鏡下となると、お腹の中は真っ暗で、光を照らしながら、細かい作業となります。

低侵襲なのですが、デメリットもあるということなのでしょうね。おそらく、子どもに対しての侵襲を可能な限り避けるために、腹腔鏡下で行ったと思われます。

そこで、このようなミスが起きたということですね。執刀医の知識不足なのか、技術不足なのか、はたまたうっかりミスなのかははっきりしていませんが、医療ミスは事実です。

結局、手術を受けられた子どもは修復手術を受けて、日常生活を送ることができています。

このようなミスは、子ども自身にも、そのご家族にも大きな影響をもたらします。子どもは、ミスがあったことによって開腹術を受け、本来なかったであろう身体的な傷を一生負うこととなります。またそのご家族は、目には見えませんが、信頼を失う、あるいは怒りによって見えない傷を負っていたことでしょう。

医療ミスは、ミスがあった場所で改善するだけでなく、我が身と考えて同じ過ちを繰り返さないように周知徹底しなければなりません。

それは、今までたくさんの医療ミスをあたえてしまった対象の方々への、せめてもの報いといえるでしょう。

今日の部屋持ち:ビスト

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