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冬の2月、外は一段と寒さを増すのに病院はもちろん快適な室温が保たれる

2月は1年を通して、一番寒い季節とされています。

日本の地域によっては異なりますが、積雪量が多くなる場所もありますし、また空っ風が厳しくあたる場所もあることでしょう。気温や体感温度は様々ですが、各地域での言えるのは、外の寒さは一段と増しているということではないでしょうか。

しかしながら、病院はいつでも暖かいところですね。といっても暑すぎず、寒すぎずといったところでしょうか。なぜ、病院は室温が一定なのでしょうか?

その答えは、冷暖房の設備が充実しているとしまえば、それだけのことなのですが、実は患者さんのことを一番に考えられている事が挙げられます。ただし、患者さん一人一人の感じ方も汲んでいかなければなりませんね。看護の中でも室温というものは、看護学生時代に学んだようにとても大切なものです。

看護の代表的な偉人として、まず、彼の有名なフローレンス・ナイチンゲールの名が挙がることでしょう。少しお固い話とはなってしまいますが、ナイチンゲールの書物に『看護覚え書き』というものがあります。その中では、始めの章で、換気と保温というものがあります。そこでは、「どのような時に暖房について細心の注意を必要とするか」について書かれています。

これは、新人看護師の方もぜひご参考にして頂きたいと思いますので、今回、ご紹介させて頂きます。

フローレンス・ナイチンゲールは、「一般的に言って、衰弱している患者は、夕方よりも明け方に寒さにやられると考えてよい。確実に明け方には寒気を覚えて慄えているはずである。しかし看護婦は、とかく夜分にはてまめに湯たんぽを暖めるが、朝になって忙しくなると手を抜くのである。私ならそれとは逆に行うだろう」と述べています。

もちろん、現代では一定の室温かもしれませんが、窓際の患者さんなどは外気温に左右されることは多々あります。

ナイチンゲールが述べたことを見てみると、湯たんぽがどうこうという問題ではなく、看護師のスタンスがどうあるべきかということの方が大切なのではないでしょうか。

看護業務に慣れてくると、新人看護師もパターナリズムが生じてくるものです。そのため、患者さんに対する個別性も薄れてきてしまっているのではないでしょうか。新人看護師の方が日々、努力し、頑張っていることは経験からお察しできます。その中で、本当に患者さんのために働けているかということを振り返ることも大切です。

室温のデジタル表示が26℃であるから大丈夫、体温が35℃台でなければOKということではなく、患者さんの自覚症状や体に触れることだけでも、患者さんは安心を得られるのです。

今日の部屋持ち:bis

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